September 09, 2006

「ハギレの日本文化誌」展とワークショップのご案内

約1ヶ月後のご案内ですが、10月7日・8日の二日間にわたって、「草木で染めるカラーパレット」というワークショップを、福島県立美術館で行ないます。

ちょうど、今日からはじまっている「ハギレの日本文化誌」という展覧会にあわせて行なうこともあって、人がどのように生活に「色」を取り入れてきたか、その歴史をたどり直すようなワークショップを検討中。

現代の生活で「色」は、たとえばチューブに入った絵の具が沢山売られているように、ほとんどプロダクトになっている。「色」は買ってくるのが普通で、「草木染め」は特殊で「伝統的な」技法、というのが、一般的な理解といっていい。彩り華やかな服や工業製品も、どうやって着色されたのかを気にすることはない。けれども、チューブや化学染料はもちろん土器もなかったような時代から、人間は、その時代時代の技術に応じて自然から生活へ「色」を取り入れてきた。

もっとも原始的な形態は、染料の場合、植物をこすりつけて「色」を転写することだったろう。そのうち、植物をすりつぶした液を用いるようになる。

芭蕉に、「早苗とる手もとやむかししのぶ摺り」という句があって、この「しのぶ摺り」というのは、石に布を敷きその上に載せたしのぶ(シダ類の一種)を叩いて染める古い技法のこと。ちょうど「しのぶの里」と呼ばれた福島市で詠まれた句でもある。

やがて土器が使われるようになると、植物を煎じて飲むようになり、煮出した染液が用いられるようになる。鉄器の発明は、鉄媒染がうまれる遠因であり、こうして生活技術と歩調をあわせながら、染色の技術も確立してきた。

このワークショップでは、そうした染色のもっとも素朴な時代の技術を辿りながら、美術館周辺の植物で染めてみることで、生活のなかの「色」を考え直すきっかけにしたいと思っています。

060824-1.JPG

いくつかの植物で布や和紙を染めて、標本みたいな「カラーパレット」ができるといいなと思っているのだが、その形はまだまだ試行錯誤中。


申し込みは、県立美術館実技教室係(tel:024-531-5511)まで。
9月17日まで受け付けています。


投稿者 kyosuke : September 9, 2006 07:29 PM | トラックバック
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